メッセージ

◆ 石巻、長浜幼稚園の再製した卒業アルバムの納品に立ち会うために石巻に行ってきました。 ◆

よみがえれ卒業アルバム石巻の長浜幼稚園は海に隣接していて津波で壊滅的な被害を受けました。園は姉妹幼稚園の万石浦幼稚園にお引越しをしています。
今回は女川の佐々木写真館さん製作、仙台の斉藤コロタイプ印刷さん印刷のアルバムを万石浦幼稚園に納品することになっていて、私たちもお邪魔しました。そこで隣の渡波中学校の卒業アルバム再生委員会の方とお会いし、私たちが出来ることを話しました。今後、一緒に活動をしていくつもりです。役員の阿部さんから文章をいただきました。お読みください。

 2011.3.11 あの震災から1年半、「宮城県石巻市」、一躍有名になった被災地、まわりの景色は少しだけ変わり、日々確実に子供達は成長し、大人たちはそれぞれの役割をただひたすらこなす毎日です。
埃にまみれた壊れた町を片付け、どのように変わっていくのか解らず、今できることから始めようと思いました。私達、渡波中学校区卒業アルバム再生委員会は住む場所や、学校の再開と生活サイクルをつかみ、ふと我が子の写真が無くなっていることに気づいたことをきっかけに、昨年11月に渡波中学校父母教師会の役員有志で立ち上げた委員会です。

渡波中学校は震災で使用出来なくなり、昨年4月から8月まで3学年別々に近隣の学校を間借りしていました。子供達は9月から稲井小学校の校内地出来た仮設校舎に通学バスで通い始め、今できることを精一杯に学校生活を送っています。

家をあっという間に失くし、我が子が生まれてから撮りためた成長の記録、親ならば無くしたくない記録を失いました。せめて学校の皆と写った写真を、と卒業アルバムの再生ができないか素人ながら活動を始めました。離れ離れになった同級生、卒業生を探し、どれだけの卒業アルバムが無くなり、欲しいという希望があるか各転校先、進学先に文書を配布、返信の集計を終え、被害に遭わなかったアルバムを原本にするため、各年度、出身校のアルバムを委員会が借用し、写真館を通して見積もりを出して頂きました。

これまで様々な法の決まりなどをクリアし慎重に進めてみたものの、価格や注文の取りまとめなど、これから取り組まなくていけないことも多く、時間が掛かりそうな状況です。一家に一冊ではなく、子供が3人、4人といる方は、価格が高ければたとえ再生出来ても購入できない。かといって写真館も同じ被災者、無理なお願いはできない。アルバムは個人の所有物なので、すべいてにおいて価値観の違いもあります。困りながらも模索中に新聞取材をきっかけに「NPO法人よみがえれ卒業アルバム」さんとつながることが出来ました。

私達の活動はただ親の思いだけかもしれません。でも今を頑張る子供達が大人になり、なくなってしまう学び舎や一緒に育ったたくさんお友達のことを忘れてほしくない一心で卒業アルバムを再生させたいと思っております。どうぞ賛同、ご理解くださる方の協力お願いいたします。

2012.9.19
石巻市渡波中学校区卒業アルバム再生委員会

◆ 2012年9月、再製アルバム納品風景(石巻市長浜幼稚園)と未だ手つかず状態の長浜

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◆ 2012年1月 再製アルバム納品セレモニー(石巻市門脇小学校)

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NPO法人よみがえれ卒業アルバム